星野鐵之遺作展
太田区民ホール・アプリコで開催されている
星野鐵之遺作展に行ってきました。
星野鐵之氏(1939-2018)は横浜出身の画家で
海紅同人平林吉明さんの絵の師匠でもあります。
2018年に亡くなりましたが
平林さんをはじめ多くの教え子たちが恩師を偲び
今回の遺作展が企画されたのです。
絵画には疎い私ですが
厚く塗られた力強くかつ繊細なタッチの油絵の数々に圧倒されました。
俳句をつくる上で俳句以外の分野から学ぶことは多いです。
絵画、演劇、小説、漫画、科学、SF、、、
俳句以外の様々な芸術から刺激を受け
それを俳句にフィードバックする。
俳句上達における大切なことのひとつだと思います。
作品の数々を見ていて気づいたことがありました。
若い頃は暗く重厚な作品が多いのに対し
晩年の作品は明るく爽やかな絵が増えます。
俳句も同じだなぁ、と。
俳人も
若い頃は真に迫るような深刻な句が多く
年を取るにつれシンプルで軽快な句に変化していく気がします。
(もちろん全員とは言いませんが)
若い頃は、俳句が「迷い」の象徴であるのに対し
晩年になると俳句は「救い」の象徴になるのではないでしょうか。
私にはまだ老年の心境は分かりませんが、
一代句集などを読むとそのような想いを抱くことがあります。
その時その時によって自分の句も変化していくのでしょう。
だからこそ今この瞬間をあるがままに詠んでいきたい。
と、星野氏の絵をみて思ったのでした。
今日のところはこの辺で。
あなたが佳き句に出会わんことを…。